私の実家からさほど遠くない場所に「人首」という地名の所があります。
田舎の地域で、牛が散歩する位のどかですが、昔から祖父母に「あの地域にはなるべく行くな、特に夜は出歩くな」と言われていました。
その地域では知ってる人も多いですが、そこは戦があった時の落武者の首斬り所です。
そして、落武者が人首の村を作った時に一緒にいた妻は犯され子供は殺された曰く付きの場所です。
村の丁度真ん中辺りに、赤ん坊位の大きさの石が祀られています。
祀られているといっても何かに覆われているわけでもなく、そのまま地面の上にポツンと置いてあるだけで、石には「祟」の字だけが彫られています。
この石をよけようとした人はいたみたいです。
ですが、悪ふざけをして石を蹴った人は足を切断、持ち上げようとした人は自分で包丁を持ち出してきて切り落としたと聞きました。
祖母が実際に見たのは、農作業中に石に腰掛けてた近所のおじさんが3日後に野犬に食い殺された所だと話してました。
祖母が見た時は半分ほど食べられた後で、そのおじさんだと身元が分かるのに時間がかかったそうです。
誰も近寄らないようにと囲いをしても何故かすぐに壊れてしまう為、現在はそのままです。
面白半分で近寄ってくる人を待っているのかもしれません。